おすすめのステンレス多層鍋 賢く選んで時間短縮!【10年以上使用した主婦の結論】

家電製品・キッチン用品

 スタイリッシュで高品質なステンレス多層鍋。

無水調理・加熱時間短縮で素材の味を活かすことができます。

ガス、IHクッキングヒーターなど熱源を選ばないのもうれしいところ。

短時間で、水を使わずに調理できるので栄養素を逃がしません。

ガス・電気代が節約できていいことづくめ。

さびにくく、酸にも強いのでお酢を使った料理やジャム作りにも使えます。

ジャム作りにはホーローと言われますが、色がつきやすいのが難点です。

性能が高い分、お値段が良い―。

購入時には失敗したくありませんよね。

「そもそも、ステンレス多層鍋で何ができるのか」。

これを知っていないと、買った後で使わなくなるリスクがあります。

今回は様々なステンレス多層鍋を使ってきた主婦がおすすめの品を紹介します。

この記事でご紹介しているものは私が実際に10年以上使用してきたものばかり。

この記事を読むとこんなことがわかります。

  • ステンレス多層鍋の主要メーカー
  • ステンレス多層鍋のパイオニア ビタクラフト社の種類と使用感
  • ジオ・プロダクトをおすすめする理由
  • 代用できる市販のレシピ本
  • ステンレス多層鍋のお手入れ方法

ステンレス多層鍋の主要なメーカーは?

 ステンレス多層鍋の主なメーカーと国は次のようになります。

  • アメリカ ビタクラフト社
  • ドイツ ツヴィリング社・フィスラー社
  • フランス クリステル社
  • 日本 宮崎製作所

料理研究家の故 丸元淑生→ビタクラフト

食育の第一人者 服部幸應→ ジオ・プロダクト

料理研究家 有元葉子→ クリスタル

マクロビオティック 月森紀子 →フィスラー

それぞれに有名な料理研究家やシェフが愛用(開発)している製品。

商品ブランドのイメージに一役買っていますね。

主要なメーカーはこの5社ですが、

スーパーマーケットで販売されている廉価版を含めると種類はもっとあります。

お値段はピンからキリまでです。

ステンレス多層鍋の中で価格、品質共に最上級なのは上に挙げたブランド。

廉価版は鍋底のみが多層構造。

高級品は全面多層で熱伝導率や保温性が高いのが特徴です。

メジャーな5社の製品をざっくり比較表にするとこんな感じです。

メーカー原産国構造(層)価格保証期間
CRISTELフランス3層非常に高価10年
Zwillingドイツ3層やや高価10年
Fisslerドイツ3層比較的安価10年
Vitacraftアメリカ3〜7層やや高価10年
geoproduct日本7層比較的安価15年
*価格は2022年3月 20㎝両手鍋の値段を比較したもの

私は今まで様々なステンレス多層鍋を使用してきました。

が、現在でも使用しているものは上の写真にある通り。

中央がジオ・プロダクト、左がビタクラフトのウルトラ、右がビタクラフトのマイアミです。

ビタクラフトのステンレス多層鍋は種類が豊富

現在ではマイアミとウルトラは廃番。

後継としてニューヨーク、ヒューストン、ビタクラフト プロ、Sシリーズがあります。

コロラド、オレゴン、ディアなど多くのシリーズがあります。

ビタクラフトのウルトラが9層構造、マイアミが5層構造です。

現在、ビタクラフトで販売されているものは3〜7層構造。

ビタクラフト ニューヨークやヒューストン、ビタクラフト プロも5層構造です。

Sシリーズは7層構造ですね。

ビタクラフト ウルトラは9層。世界一の多層鍋だったんですね。

そもそも、なぜ金属を重ねるのでしょうか?

それには理由があります。

ステンレスは安定した強い金属ですが、熱が伝わりにくいという欠点を持ちます。

それをアルミニウムで多層にすることによって補うというのがステンレス多層鍋の基本的な考え方です。

ステンレスやステンレススティールでアルミニウム・アルミニウム合金を挟み込む形になっています。

上の図はジオプロダクトを販売している宮崎製作所の公式HPから。

この金属の重なり方が「多層鍋」という名前の由来ですね。

ビタクラフトやジオ・プロダクトの鍋はミルフィーユのような重なり。

一方、クリステル、ツヴィリング、フィスラーはサンドイッチのようなもの。

アルミをステンレスではさみ込んでいます。

使用感は違う?ビタクラフトの最上級とベーシック

  私が現在、使用しているウルトラとマイアミ。

9層 VS 5層。

使用感がどれくらい違うかというと

正直なところあまり変わりません。

ちょっと悲しいですが、事実なのでしかたありません。

どちらも野菜の無水調理ができますし、水やだしなしで肉じゃがができます。

ベイクドポテトが得意です。

数千円で買ったものと3万円以上したもの。

当然、高い方がいいと言いたいところですが使用感に大きな差はありません。

ややウルトラが気密性が高いくらいの差です。

料理の出来栄えに、驚くほどの差はなかったです。

鍋を作る工程の手間、価格の高さに比べて性能が上がらない―。

こんなところがウルトラが廃盤になった理由では?と思っています。

ウルトラは調理した後、中身を入れたまま蓋をして放置していると蓋が開かなくなります。

非常に優れた気密性。

それゆえの使いにくさがあり、開けるために再加熱が必要です。

外見はウルトラが洗練されています。

ブラックの持ちてはシンプルでシャープ。

ラインで揃えると壮観です。

現在、販売されているものの中ではSシリーズがウルトラに近いですね。

実際に百貨店の外商などが取り扱っていたのもビタクラフト ウルトラです。

やっぱり日本製!ジオ・プロダクトの魅力

 わが家で一番数が多いのはジオ・プロダクト。

ポトフ鍋のほか、深型両手鍋、浅型両手鍋、片手鍋2種類、行平鍋を持っています。

理由は ステンレスの質がいいからです。

ビタクラフトは素材がこびりつくとなかなか取れず、あとが残ってしまうのです。

右側;ビタクラフト・マイアミ
左側;ジオ・プロダクト

右が2006年にAmazonで購入したビタクラフトのマイアミ。

左が2008年に同じくAmazonで購入したジオ・プロダクトの18㎝片手鍋です。

ビタクラフトの鍋底は赤い矢印の先が黒くなっています。

撮影のため、前日クレンザーで磨いてもこれ。

ジオ・プロダクトはクリームクレンザーで磨くときれいに取れます。

購入時期に2年の差があるとはいえ、使用頻度はジオ・プロダクトの方がずっと上。

ほぼ毎日使っているんです。

宮崎製作所のミラー仕上げ、見た目だけでなく汚れ落ちがいいんですよね。

また、場所を取らないデザインがいいですね。

日本の狭いキッチン。

収納しやすいところは評価しています。

同じようにデザインがシンプルな製品にフィスラーがありますね。

フィスラーはややデザインに凝っています。

両手鍋の持ち手部分が大きく広がっているんですね。

子供が両手をあげて「ばんざい」をしているようなフォルム。

そして、蓋の持ち手が長い。

これは場所を取ります。

人間工学に基づいたフォルムらしいです。

海外ドラマや映画で見かけるような広いキッチンになら映えると思います。

百貨店で見るだけならばおしゃれでいいのですけど。

せまい日本の台所には向きませんね。

やはり宮崎製作所は日本のメーカー。

日本人家庭のキッチン事情がよくわかっています。

22㎝両手鍋は2人で鍋料理をするときに重宝します。

万能ではない!? 商品のうたい文句には気を付けて!

 ただし、ステンレス多層鍋全般にデメリットはあります。

ジオ・プロダクトの製品についてくるクッキングガイドには次のような項目があります。

ゆでる、焼く、炒める、煮る、炊く、蒸す、揚げる、オーブン調理。

これだけのことがひとつで出来る、というわけです。

「焼く」のところに餃子やホットケーキが普通より少ない油で焼ける、とあるのですが、、

これはあまりおすすめできません。

フッ素加工のフライパンのほうがきれいに出来上がります。(ビタクラフトでも同様の声をよく聞きます。)

 オーブン調理(オーブンを使わず、鍋一つで作れると書いてある)はベイクドポテトや焼き豚程度の簡単な料理はきれいにできます。

が、実際にクッキーやケーキを焼いたところ微妙な出来上がりでした。

スポンジケーキやカステラは蒸しパンのような食感になります。

やはり鍋に万能を求めるのは無理があります。

煮たり、炊いたり、蒸したりは得意ですが、苦手はあるようです。

ステンレス多層鍋をケーキ型としてオーブンにいれて使用するのはおすすめできません。

可能ではあるのですが、やはり「餅は餅屋」。

フッ素加工が施されているケーキ型の方がきれいにできますし、後片付けが楽です。

ステンレス多層鍋のレシピは万能無水鍋のものを代用できる?

 とても便利なステンレス多層鍋。

ですが、購入しても料理の幅が広がるか不安な方がいらっしゃるのではないでしょうか?

以前は丸元淑生さんなどがビタクラフトを使ったレシピ本を出版されていました。

(ビタクラフトの調理本はジオ・プロダクトでも使えます。)

健康・ダイエットを考えたお料理本。

ちょっとストイックすぎるきらいがありました。

砂糖・みりんを使わず、香辛料を多用するレシピ。好き嫌いが分かれますね。

丸元淑生の娘さんが出した本があります。

ビタクラフトのウルトラを愛用なさっていますね。

お父様ほどではないですが、やや禁欲的なレシピ。

現在は絶版のため、中古しかありません。

ジオ・プロダクトを購入すると「クッキングガイド」という小冊子がついてきます。

が、40くらいのレシピでは心もとないですよね。

そんな方にはこちらがおすすめ。

料理研究家 藤井恵さんの本。

鍋は全く違いますが、調理方法の特徴が似ているんですね。

熱伝導率の良さ・密閉性を活かした料理法、無水調理が出来る、など。

試しにこの本のレシピをジオ・プロダクトの鍋で作ってみました。

使ったのはこちら。

煮物・味噌汁・スープなど2〜3人のご家庭だと重宝する大きさ。

わが家ではお味噌汁・お吸い物・煮物に毎日使っています。

ステンレス多層鍋は最初にしっかり加熱して、水を垂らすと玉になってすべるようになってから食材を入れます。

その過程を加えればOK。

【本に掲載されていた「なすとピーマンの白みそ炒め」を作った時の写真】

なすとピーマンは一口大に切り、よく熱した鍋に入れて炒めます。食材に水分がついていると油がはねるので注意が必要です。
加熱して5〜6分経ったところです。火の回りが早いですね。
時間が経って落ち着いたところです。

食材を入れてからの加熱時間6〜7分でこの通り♪

あっという間にできあがります。

素材の味と食感を活かした、やさしい味付け。

水はゼロ。

味噌・砂糖・醤油・油のみのレシピです。

ステンレス多層鍋 その安全性は?

 加熱時間は短縮でき、圧力鍋のように激しい音がしないのは多層鍋の利点です。

加熱中、手や指が触れないようにしておけば安全に使用できます。

すべて金属で、取っ手がガタガタしないのはジオ・プロダクトなどの長所ですね。

ティファールの片手鍋など、すぐにネジが緩んで不安定になります。

プラスティックの部分があると劣化はさけられませんね。

 ときどきステンレス多層鍋は芯のアルミニウムが溶け出して危険などの意見を目にすることがあります。

気になったので宮崎製作所に問い合わせてみました。

が、そんなことはないというお話でした。

笑われました。

ステンレス多層鍋のお手入れ方法 純正のクレンザーやスポンジは必要?

 ビタクラフトには専用のスポンジやクリームクレンザーがあります。

別売り品です。

これは特に必要ありません。

日本で流通しているスポンジとクリームクレンザーで充分代用できます。

ビタクラフト社のクリームクレンザーは日本人にはちょっと馴染みのないにおいがするんですよね。

苦手ですぐに使用を中止しました。

それ以来、日本のクリームクレンザーを使っています。

全く問題ないです。

ステンレス多層鍋は賢く選べば一生もの

 我が家ではかれこれ20年近くジオ・プロダクトを使っています。

全く悪くなっていません。

15年保証はとっくの昔に切れましたが、問題なし。

保温性があるのでおでんを作るときには重宝しますし、お正月の黒豆も3,4時間できれいに仕上がります。

魚を調理した後ににおいが残らず、一度洗えばぴかっときれいになるところも気に入っています。

ステンレス多層鍋のユーザーは30年という人もざら。

製造にプラスティックや樹脂を使用していないジオ・プロダクトは劣化する部分がないのが大きいです。

ビタクラフトのマイアミは青いつまみや持ち手の部分から変色・劣化しました。

フッ素加工の鍋は使い始めは便利でいいのですが、長持ちしないんですよね。

(ビタクラフト社製のフッ素加工フライパンが1年持たなかったときに「消耗品」と割り切ることにしました。

以後、フッ素加工フライパンは安いものを買い換えながら使用しています。

ティファールのフッ素加工鍋はやや長持ちしますが、30年使えるとは思えません。)

ステンレス多層鍋は丈夫。

丁寧に使って、長持ちさせたいですね。

上手に使えばとても便利で時間の節約になるステンレス多層鍋。

上手に選んで使っていきましょう。

お付き合いいただき、ありがとうございました。

参考にしていただけると嬉しいです。

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