お年始の挨拶回りに使うのし紙は?ギフト販売員が分かりやすく解説します!【写真付き】

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常日頃からお世話になっている方に、新年のご挨拶をする「お年始」。

昔は品物を持って一軒一軒ご挨拶に回っていたそうです。

現在では以前ほど行われていません。

それでもお世話になった方のお宅にうかがう風習が地方には根強く残っています。

企業においてはお得意様や取引先に日頃の感謝を伝えるため、ご挨拶をするのが慣例になっています。

年始の挨拶回りに持参する手みやげ。

どんなのし紙(かけ紙)をかけるのでしょうか?

また、新潟市など一部の地域で使われる「御年始」という表書きはどんな意味なのでしょうか?

ギフト販売員が簡単に解説します。

この記事を読むとこんなことが分かります。

  • お年始に持参する手みやげに使う表書きとのし紙(かけ紙)
  • 手みやげの価格、相場は?
  • 一部の地域で使われる表書きの「御年始」は間違い?
  • 忙しくてお年始のご挨拶が出来なかったときには?
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年始のご挨拶に使うのし紙は?

年始のご挨拶は元旦を避け、松の内(まつのうち)までに行うのが一般的です。

松の内は関東では1月7日、関西では1月15日までを言います。

昔は関東でも松の内は15日まででした。

江戸時代に入って将軍家の意向や火事のため短くなったと言われています。

使うのし紙は慶事用のもの。

水引は紅白5本(7本でも〇)蝶結び(花結び) のしつきです。

用途  表書き のし紙(かけ紙)
年始の手みやげ御年賀・御年始・迎春・賀正・御勝栗料 紅白5本蝶結び のしつき
手みやげの返礼品御年始・賀正・寿 紅白5本蝶結び のしつき

使われる表書きは「御年賀」が最もポピュラー。

その他に「迎春」「賀正」「御勝栗料」(おかちぐりりょう)があります。

「御勝栗料」はあまり聞きなれない言葉ですよね。

格式ばった年頭のご挨拶に使われます。

大辞林によると以下の通り。

かちぐり【搗ち栗・勝ち栗】

干した栗を臼(うす)でついて、殻と渋皮を取り除いたもの。「搗(か)ち」を「勝ち」にかけて出陣や勝利の祝い、正月の祝儀などに用いた。押し栗

通常、目上の方にも「御年賀」「迎春」「賀正」などで問題ありません。

年始の手みやげ、使われる品物と価格帯は?

年始の手みやげに適しているものは次のようなもの。

タオル、手ぬぐい、カレンダー、せっけん、干支の置物

日本茶・紅茶・コーヒー、菓子折りなど。

企業であれば自社の名前やロゴの入ったタオルやカレンダーを作っているところがありますね。

個人の場合、日本茶や紅茶・コーヒー、お菓子を選ぶ方が多いです。

お歳暮を贈った場合は年始のごあいさつは不要。

菓子折りの価格帯がお歳暮と年始回りの手みやげでは異なります。

お歳暮は¥2000〜¥5000のものが売れ筋。

一方、お年始に使われる場合は¥1000〜¥1800のものが選ばれていますね。

商品の箱・缶も小ぶり。

年始の手みやげは「名刺」代わりとよく言われます。

価格帯もふまえた言葉ですね。

一部の地域で使われる「御年始」は間違い?

年始の挨拶回りに使う表書きは「御年賀」。

「御年賀」「賀正」には「賀」という字が入っています。

「賀」とはよろこぶという意味。

漢字源によると

〈ガす〉(動・名)よろこぶ。物やことばをおくって、よろこび祝福する。お祝い。

「慶賀」「賀頌」

つまり、「御年賀」も「賀正」も正月をよろこぶという意味合いがあります。

昔は正月が来ると人は年を取っていました。みんなが誕生日を祝っていた感覚ですね。

全国的には「御年賀」の返礼品に「御年始」という表書きを用います。

ですが、新潟市を含む一部の地域ではお年始のご挨拶回りの手みやげに「御年始」という表書きを使います。

「御年始」という表書きを年始のご挨拶に使う例は『高島屋のしきたり事典』(小学館)に記載があります。

新潟だけではなく一部の地域では使用されている、ということでしょう。

こういう、地域性のある表書きは全国的によく見られます。

「御盆礼」(おぼんれい)などもその好例ですね。

では、日本で最も詳しいと言われる『日本国語大辞典』を見てみましょう。

以下はその抜粋です。

ねんし【年始】

①年の初め。年頭。

②新年を祝って、近親や知人の所を挨拶してまわること。新年の祝賀。年始の礼。年賀。

③新年を祝うために贈る品物。お年玉。

もず
もず

方言でお年玉のことを「年始」と呼ぶ地域があるようです。

三番目とはいえ、しっかり記載がありますね。

お年始の御挨拶には「御年賀」こそ正しい、「御年始」は間違い、と断じているサイトを見かけますが…

一般的ではないですが、『日本国語大辞典』に載っているくらいですから古くから使われている言葉なのでしょう。

間違いではありません。

「郷に入っては郷に従う」(ごうにいってはごうにしたがう)。

その土地に行ったら、その土地の習慣に従うのがよい。

この精神が一番です。

もず
もず

土地の風習に対しては、謙虚に、柔軟に考えましょう。

ちなみに新潟生まれ・新潟育ちであるギフトサロンの方に「御年始」の使われ方をうかがってみました。

新潟市で使われている「御年始」の表書きは「御年賀」と意味や用途の違いはないそうです。

これはあくまでも新潟市の事情。

他の地域では差があるかもしれませんね。

忙しくてお年始のご挨拶が出来なかった場合は?

 お年始のご挨拶は元旦を避け、松の内まで。

真冬の悪天候や多忙でなかなか思うように動けない人は多いものです。

ご挨拶したいけれども、御年賀には遅すぎる―。

そんな時には「寒中御見舞」「寒中御伺」の表書きを用います。

それぞれ「かんちゅうおみまい」「かんちゅうおうかがい」と読みます。

目上の方には「御伺」を使うのが通例。

使われる時期は松の内過ぎから2月3日まで。

関東では1月8日、関西では1月16日からですね。

「寒」(かん)とは立春前の30日間を指す言葉。

二十四節気の小寒(1月5日頃)と大寒(1月20日頃)があって寒さが身にこたえる時期。

「寒いですが、いかがお過ごしですか?」という気持ちを表す贈り物です。

かけ紙(のし紙)は御歳暮や御年賀と同じ。

水引は紅白5本(7本)蝶結び(花結び) のしつきです。

ま と め

  • 年始のご挨拶に使われるのし紙(かけ紙)は紅白5本(7本)蝶結び のしつき
  • 使われる表書きは「御年賀」「迎春」「賀正」「御勝栗料」。
  • 手みやげに適した品物はタオル、手ぬぐい、せっけん、カレンダー、干支の置物など。
  • 食べ物であれば日本茶・紅茶・コーヒー、菓子折り
  • 価格帯は¥1000〜¥1800ほど
  • 年始のご挨拶に「御年賀」ではなく「御年始」を使う地域がある。
  • お年始のご挨拶に遅れたら「寒中御見舞」「寒中御伺」。

以上、少しでも参考にしていただけるとうれしいです。

よろしかったらこちらもどうぞ。

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